七十年前のあの日に、現場で看護婦長として救護の陣頭指揮をとられた方を、かつて自分は整体させていただいたことがあります。
ここでは書けないほどの、壮絶な救護活動のお話をしてくださいました。
“水をください・・・”
口々にそう訴える負傷者の方へ、いけないと分かっていながらお水を与えると、
“ああ、美味しかった・・・”
と言われて、次々に息絶えていかれたそうです。
“この手で何十人もの方を殺してしまいました・・・”
本当に小さなお身体をさらに丸め、そう言われてうなだれたこの方のお顔を、自分は決して忘れないと思います。